日本語
@私は、今から歩いて行きます。行く。行くよ。行くぞ。
A庭は掃いてから、床は拭いてね。
Bあの人を助けに行ってください。
C野菜は炒めて食べましょう。
D記事を書いて、疲れた。
うちなあぐち
@我(わん)ねえ、今(なま)から、歩(あ)っち、来(ち)ゃあびいん。来(ち)ゅうん。来(ち)ゅうさ。来(ちゅ)ゅうんどお。
A庭(なあ)や掃(ほ)うちから、床(ゆか)あ拭(ふ)きよお。
Bあぬっ人(ちゅ)、助(たし)きいが、行(ん)ぢ、取(とぅ)らしえ。
Cやせえ野菜やい炒りち、か食なびら(食ま(や)びら)。
D記事書(ちじか)ち、くだんてぃたん。
【解説】
動詞が動詞等の用言に接続する形は日本語では連用形ですが、沖縄語では「か食みい欲しゃん」等の連用形とは別に、動詞から動詞や接続助詞等へ接続する場合は専用の形があります。この形を接続態(補助連用形、以下略)と言います。沖縄語ではその終止形、接続態及び否定形(未然形+否定助動詞「ん」)の「形」によって動詞の種類が分類できます。本講の例文で使った動詞はすべてカ行チュン・チ(ジ)動詞(註)という種類で、終止形がチュン、接続形がチ(註)、否定形がカンとなります。『沖縄語辞典』(国語国立研究所、以下略)にはすべての動詞について否定形と接続態の形が表示されています。例:haNcun (=kan、=ti)。本書のひらがな表記では「はんちゅん」、「(―かん、―てぃ)」となります。同辞典における記号「=」は語幹(haN、はん)を表わします。
註:否定(未然形+否定を表わす助動詞「ん」)の形の「カン」がカ行であること、終止形が「チュン」、接続態が「チ(一部は「ジ・ヂ」)」である事から、カ行チュン・チ動詞といいます。
この接続は次の様に別の形もあります。例文順に、歩っちゃあま、歩っちゃあに、歩っちゃあい、掃うちゃあま、掃うちゃあに、掃うちゃあい、行じゃあま、行じゃあに、行じゃあい、炒りちゃあま、炒りちゃあに、炒りちゃあい、書ちゃあま、書ちゃあに、書ちゃあい。
註:カ行チュン・チ動詞の中、接続態が「ジ」になるものを「カ行チュン・ジ(ヂ)活用動詞」と言います。「行ちゅん」が該当しますが数が少ないためチュン・チ動詞と一緒に扱う事もあります。附録動詞活用表では別立てにしてあります。
動詞が動詞等の用言に接続する形は日本語では連用形ですが、沖縄語では「か食みい欲しゃん」等の連用形とは別に、動詞から動詞や接続助詞等へ接続する場合は専用の形があります。この形を接続態(補助連用形、以下略)と言います。沖縄語ではその終止形、接続態及び否定形(未然形+否定助動詞「ん」)の「形」によって動詞の種類が分類できます。本講の例文で使った動詞はすべてカ行チュン・チ(ジ)動詞(註)という種類で、終止形がチュン、接続形がチ(註)、否定形がカンとなります。『沖縄語辞典』(国語国立研究所、以下略)にはすべての動詞について否定形と接続態の形が表示されています。例:haNcun (=kan、=ti)。本書のひらがな表記では「はんちゅん」、「(―かん、―てぃ)」となります。同辞典における記号「=」は語幹(haN、はん)を表わします。
註:否定(未然形+否定を表わす助動詞「ん」)の形の「カン」がカ行であること、終止形が「チュン」、接続態が「チ(一部は「ジ・ヂ」)」である事から、カ行チュン・チ動詞といいます。
この接続は次の様に別の形もあります。例文順に、歩っちゃあま、歩っちゃあに、歩っちゃあい、掃うちゃあま、掃うちゃあに、掃うちゃあい、行じゃあま、行じゃあに、行じゃあい、炒りちゃあま、炒りちゃあに、炒りちゃあい、書ちゃあま、書ちゃあに、書ちゃあい。
註:カ行チュン・チ動詞の中、接続態が「ジ」になるものを「カ行チュン・ジ(ヂ)活用動詞」と言います。「行ちゅん」が該当しますが数が少ないためチュン・チ動詞と一緒に扱う事もあります。附録動詞活用表では別立てにしてあります。
【応用問題】
次の日本語文を沖縄語文に直しなさい。
@風が吹き、雨が降った。
Aたまには民謡を聴いてみる。
B警察が泥棒を連行して行った。
C豆腐を炒めて食べる。
D家が揺れ、電灯が消えた。
答え:
@風(かじ)ぬ吹(ふ)ち、雨(あみ)ぬ降(ふ)たん。
Aまるけえてえ、端唄(ふぁあうた)、聴(ち)ちんじゅん。
B警察(きいさち)ぬ盗人(ぬすどぅ)、すびち、行(ん)じゃん。
C豆腐(とうふ)、炒(いり)ち、食(か)むん。
D家(やあ)ぬゐいち、電灯(でぃんとう)ぬ消(ち)ゃあたん。
次の日本語文を沖縄語文に直しなさい。
@風が吹き、雨が降った。
Aたまには民謡を聴いてみる。
B警察が泥棒を連行して行った。
C豆腐を炒めて食べる。
D家が揺れ、電灯が消えた。
答え:
@風(かじ)ぬ吹(ふ)ち、雨(あみ)ぬ降(ふ)たん。
Aまるけえてえ、端唄(ふぁあうた)、聴(ち)ちんじゅん。
B警察(きいさち)ぬ盗人(ぬすどぅ)、すびち、行(ん)じゃん。
C豆腐(とうふ)、炒(いり)ち、食(か)むん。
D家(やあ)ぬゐいち、電灯(でぃんとう)ぬ消(ち)ゃあたん。
【第94講関連話題】
小那覇舞天の糸満語を主にした漫談、「世界漫遊記」に次のような場面があります。「あまぬふぃいらあ、いがたあてんぶすんかい、うちかいびいさやあ、いがたあてんぶすお、みいらんかあみいらかあなるか、だてんやいびいん」(あそこのゴキブリを我々の臍に乗っけますとねえ、我々の臍が見えなくなるぐらい大きいです)。
小那覇舞天の糸満語を主にした漫談、「世界漫遊記」に次のような場面があります。「あまぬふぃいらあ、いがたあてんぶすんかい、うちかいびいさやあ、いがたあてんぶすお、みいらんかあみいらかあなるか、だてんやいびいん」(あそこのゴキブリを我々の臍に乗っけますとねえ、我々の臍が見えなくなるぐらい大きいです)。