日本語
@たくさんの本を読んで、勉強できる子になりました。A海水を汲んできます。
B今日は頭が痛くて、どうしようもありません。
C昼飯はここで食べてから帰ってね。
D薬を飲んでから、水は飲もうか。
うちなあぐち
@ちゃさきいぬ書物(しゅむちゆ読(ゆ)でぃ、出来(でぃき)やあなとおいびいん。A潮水汲(うすみじく)でぃ、来(ち)ゃあびいん。
B今日(ちゅう)や頭(ちぶる)ぬ病(や)でぃ、ふしがりやびらん。
C朝飯(あさばん)のお、くまんじ食(か)でぃから、戻(むどぅ)りよお。
D薬(くすい)や飲(ぬ)でぃから、水(みじ)え飲(ぬ)まな。
【解説】
動詞終止形がムン、否定(未然形+否定助動詞)がマン、接続態がディの形をしている動詞をムン・ディ動詞と言います。但し、ムン・ディ動詞は首里語では上の形がそれぞれ、ヌン、マン、ディとなります。また、「済むん(済む、良い)」も終止形はムン動詞と同じ形ですが、接続態が二種類あります(済でぃ、済むてぃ)ので、厳密に言えば、このグループには属しません。強いて入れるとすれば、グループ内の変則動詞として扱う事になるでしょう。「済むん」については第34講参照。
例文@「ちゃっさきい」は「多く、沢山」という意味。「いちゃっさきい」という言い方もあります。「出来やあ」は「出来る人」の意味から転じて、「良く出来る子・人」、「頭の良い子・人」等の意味としても使われます。概ね首里以南ではdとrの区別をしない事が多いので、「りきやあ」とも言います。
例文B 沖縄語の「やむん」というのは日本語の「病む」に対応する語ですが、「痛い」という意味もあります。
例文C「あさばん」は今の昼飯の事。朝食は「すていむてぃむん」はじめ「すてぃむてぃい」、「してぃみてぃい」、「ひてぃみてぃい」等の変形があります。その丁寧語は「すてぃむてぃぶん」。昔は日に二食しか食べなかったといわれ、早めの食事を「朝飯」と言い、遅めの食事を「ゆうばん(夕飯)」と言ったといいます。後から付け足して摂るようになった朝食は「朝」を意味する「すてぃむてぃ」に「むん(飯)」を付けて造語したのでしょうか。
例文D 「飲まな」の「な」は勧誘等を表わす終助詞で未然形に付き、「行かな」、「遊ばな」で「行こうよ」、「遊ぼうよ」等の意味となります。「くすい薬や」は首里語では「くせ薬え」。参考附録「ヤ系係助詞一覧」。
なお、右の接続と同じ意味を表わす別形は、文例順に、
読まあま、読まあに、読まあい、汲まあま、汲まあに、汲まあい、病まあま、病まあに、病まあい、食まあま、食まあに、食まあい、飲まあま、飲まあに、飲まあい。
動詞終止形がムン、否定(未然形+否定助動詞)がマン、接続態がディの形をしている動詞をムン・ディ動詞と言います。但し、ムン・ディ動詞は首里語では上の形がそれぞれ、ヌン、マン、ディとなります。また、「済むん(済む、良い)」も終止形はムン動詞と同じ形ですが、接続態が二種類あります(済でぃ、済むてぃ)ので、厳密に言えば、このグループには属しません。強いて入れるとすれば、グループ内の変則動詞として扱う事になるでしょう。「済むん」については第34講参照。
例文@「ちゃっさきい」は「多く、沢山」という意味。「いちゃっさきい」という言い方もあります。「出来やあ」は「出来る人」の意味から転じて、「良く出来る子・人」、「頭の良い子・人」等の意味としても使われます。概ね首里以南ではdとrの区別をしない事が多いので、「りきやあ」とも言います。
例文B 沖縄語の「やむん」というのは日本語の「病む」に対応する語ですが、「痛い」という意味もあります。
例文C「あさばん」は今の昼飯の事。朝食は「すていむてぃむん」はじめ「すてぃむてぃい」、「してぃみてぃい」、「ひてぃみてぃい」等の変形があります。その丁寧語は「すてぃむてぃぶん」。昔は日に二食しか食べなかったといわれ、早めの食事を「朝飯」と言い、遅めの食事を「ゆうばん(夕飯)」と言ったといいます。後から付け足して摂るようになった朝食は「朝」を意味する「すてぃむてぃ」に「むん(飯)」を付けて造語したのでしょうか。
例文D 「飲まな」の「な」は勧誘等を表わす終助詞で未然形に付き、「行かな」、「遊ばな」で「行こうよ」、「遊ぼうよ」等の意味となります。「くすい薬や」は首里語では「くせ薬え」。参考附録「ヤ系係助詞一覧」。
なお、右の接続と同じ意味を表わす別形は、文例順に、
読まあま、読まあに、読まあい、汲まあま、汲まあに、汲まあい、病まあま、病まあに、病まあい、食まあま、食まあに、食まあい、飲まあま、飲まあに、飲まあい。
【応用問題】
次の日本語文を沖縄語文に直しなさい。
@太郎は腕を組んで考えました。
Aお客は靴を履いて外出しました。
B赤子は顔をしかめて、泣いています。
Cバナナが熟んで、その房が垂れ下がっています。
答え:
@太郎(たるう)や腕組(うでぃく)でぃ、考(かんげ)えやびたん。
A客(うちゃく)お、靴履(ふやく)でぃ、出(ん)じやびたん。
(出じみそおちゃん。目上)
B赤(あか)ん子(ぐぁ)あ、わじゃでぃ、泣(な)ちょおいびいん。
C芭蕉実(ばさない)ぬ熟(ん)でぃ、うぬ房(ふさ)ぬ垂(た)い下(さ)がとおいびいん。
次の日本語文を沖縄語文に直しなさい。
@太郎は腕を組んで考えました。
Aお客は靴を履いて外出しました。
B赤子は顔をしかめて、泣いています。
Cバナナが熟んで、その房が垂れ下がっています。
答え:
@太郎(たるう)や腕組(うでぃく)でぃ、考(かんげ)えやびたん。
A客(うちゃく)お、靴履(ふやく)でぃ、出(ん)じやびたん。
(出じみそおちゃん。目上)
B赤(あか)ん子(ぐぁ)あ、わじゃでぃ、泣(な)ちょおいびいん。
C芭蕉実(ばさない)ぬ熟(ん)でぃ、うぬ房(ふさ)ぬ垂(た)い下(さ)がとおいびいん。