日本語
@ 早く、こっちへ来い。A 庭のバラに水をかけろ。
B そんな事は自分でやれ。
C みんな、沖縄語を使ってくれたまえ。
D どうか、みんなで、助けてください。
うちなあぐち
@ 早(ふぇえ)くなあ、くまんかい来(く)う。(く来うわ、く来わ)A 庭(なあ)ぬ長春(ちょうしゅん)ぬんかい、水(みじ)かきり。(かきりわ、かきれえ)
B うんな事(くと)お自(どぅう)し、し。(しわ、せえ)
C 皆(んな)、沖縄語使(うちなあぐちちか)いみそおれえ。
(使いみそおりわ、使いみそおり)
D どうでぃん、皆(んな)し、助(たし)きてぃ、取(とぅ)らし。(取らしわ、取らせえ)
【解説】
動詞や助動詞の命令形には二つの形があります。
(1)口語では多くは命令形の語尾音が助詞「え」を伴う事によってエ段音になり、
(2)助詞「え」を伴わない文語における場合、口語において助詞「わ」を伴う場合そして接続文が続く場合はイ段音(参考第60講)になります。
口語においては、多くは「え」と「わ」の二種類の助詞が付きます。
「わ」が付く場合の命令形の形は原則として語尾は「イ段音」になり、
「え」が付く場合のそれは、命令形の本来の語尾であるイ段音が「え」につられて、エ段音に変化します。
但し、「行き+んでぃ+言ちゃん」(行けと言った)のように、命令形に文が接続する場合は、「本来の形」に戻ります(次講)。
例文@「来ゅうん」の命令形は、本来は「く」または「くう」ですが、慣用的に助詞「わ」とセットになり、「くわ」「くうわ」等となります。「わ」はエ段に付く事もあります。例:「せえわ(しなさい)」、「食めえわ(食べなさい)」、等。
例文A ラ行ユン動詞の場合の命令形は「かきゆん→かきり」と「ゆん」の部分が「り」になります。
例文B スン動詞の場合は「し」、「しわ」、「せえ」となります。
例文C「みせえん」「たぼうゆん」等は夫々、「みそおり」、「たぼうり」となります。
動詞や助動詞の命令形には二つの形があります。
(1)口語では多くは命令形の語尾音が助詞「え」を伴う事によってエ段音になり、
(2)助詞「え」を伴わない文語における場合、口語において助詞「わ」を伴う場合そして接続文が続く場合はイ段音(参考第60講)になります。
口語においては、多くは「え」と「わ」の二種類の助詞が付きます。
「わ」が付く場合の命令形の形は原則として語尾は「イ段音」になり、
「え」が付く場合のそれは、命令形の本来の語尾であるイ段音が「え」につられて、エ段音に変化します。
但し、「行き+んでぃ+言ちゃん」(行けと言った)のように、命令形に文が接続する場合は、「本来の形」に戻ります(次講)。
例文@「来ゅうん」の命令形は、本来は「く」または「くう」ですが、慣用的に助詞「わ」とセットになり、「くわ」「くうわ」等となります。「わ」はエ段に付く事もあります。例:「せえわ(しなさい)」、「食めえわ(食べなさい)」、等。
例文A ラ行ユン動詞の場合の命令形は「かきゆん→かきり」と「ゆん」の部分が「り」になります。
例文B スン動詞の場合は「し」、「しわ」、「せえ」となります。
例文C「みせえん」「たぼうゆん」等は夫々、「みそおり」、「たぼうり」となります。
【応用問題】
次の太字の命令文を助詞「わ」及び「え」を使う命令文に直しなさい。
@ 汝(やあ)よ、うぬ長(なが)さる爪(ちみ)、詰(ち)みり。
A うぬ髭(ふぃじ)え、風儀(ふうじ)ん無(ね)えらんくとぅ、剃(す)り。
B 妻(とぅじ)とぅめいねえ、家建(やあた)てぃり。
C 意地(いじ)ぬ出(ん)じらあ、手(てぃい)引(ふぃ、ひ)き。
D なあ、くまぬ家(やあ)から出(ん)じてぃ、行(い)き。
答え:
@ 詰みりわ。詰みれえ。
A 剃りわ。剃れえ。
B 家建てぃりわ。家建てぃれえ。
C 手引きわ。手引けえ。
D 行きわ。行けえ。
日本語意訳:
@君よ、その長い爪を切れ。
Aその髭はみっともないから剃れ。
B結婚したら家を建てよ。
C意地がでたら、手を引け。(糸満の諺、意訳:頭にきた時は、手を出すな)
Dもう、ここの家から出て行け。
【めんそおり考】観光客でも知っている「めんそおれえ」は「めんそおり」の砕け言葉で、「め+みそおり」という複合語の変形です。「め」については諸説ありますが、「召」ではないでしょうか。『沖縄語辞典』は全体を一語として扱っています。これを「めんそおれえ」を最上級の敬語である「いめんせえいびり」に変えようにも最早、動かざる如、山の如しです。
次の太字の命令文を助詞「わ」及び「え」を使う命令文に直しなさい。
@ 汝(やあ)よ、うぬ長(なが)さる爪(ちみ)、詰(ち)みり。
A うぬ髭(ふぃじ)え、風儀(ふうじ)ん無(ね)えらんくとぅ、剃(す)り。
B 妻(とぅじ)とぅめいねえ、家建(やあた)てぃり。
C 意地(いじ)ぬ出(ん)じらあ、手(てぃい)引(ふぃ、ひ)き。
D なあ、くまぬ家(やあ)から出(ん)じてぃ、行(い)き。
答え:
@ 詰みりわ。詰みれえ。
A 剃りわ。剃れえ。
B 家建てぃりわ。家建てぃれえ。
C 手引きわ。手引けえ。
D 行きわ。行けえ。
日本語意訳:
@君よ、その長い爪を切れ。
Aその髭はみっともないから剃れ。
B結婚したら家を建てよ。
C意地がでたら、手を引け。(糸満の諺、意訳:頭にきた時は、手を出すな)
Dもう、ここの家から出て行け。
【めんそおり考】観光客でも知っている「めんそおれえ」は「めんそおり」の砕け言葉で、「め+みそおり」という複合語の変形です。「め」については諸説ありますが、「召」ではないでしょうか。『沖縄語辞典』は全体を一語として扱っています。これを「めんそおれえ」を最上級の敬語である「いめんせえいびり」に変えようにも最早、動かざる如、山の如しです。