日本語
@ ダメなやり方をすると、人に笑われるよ。A 今日はもう、父に小言を言われる事になるよ。
B 近頃は昔、原っぱだった所にも家が建てられている。
C 君のお菓子は全部、子供たちが、持ち去っていった。
D 悪い事をして、母に怒られています。
うちなあぐち
@ 悪(や)なしい、しいねえ、人(ちゅ)なかい、笑(わら)ありいんどお。A 今日(ちゅう)やなあ、父(すう)なかい、叫(あ)びらったるうちやさ。
B 近頃(ちかぐる)お、昔原(んかしもう)やたる所(とぅくる、とぅくま)んかいん、家(やあ)ぬ建(た)てぃらっとおん。(「建てぃらりいん」)の進行
C 汝(やあ)菓子(くぁあし)え、諸(むる)、童(わら)ん達(ちゃあ)なかい、持(む)っち走(は)らっとおん。(「持ち走ゆん」)の進行
D 悪(や)な事(くとぅ)さあに、母(あんまあ)なかい、ぬらっとおいびいん。(「ぬらありゆん」)の進行
【解説】
動詞の受動態を使う文を受動文といいます。
受動態を作る動詞は、一種の複合動詞で、種類はラ行ユン・ティ動詞(第29講)です。
但し、通常、ユン動詞は終止形等が「ユン」ですが、受動態動詞の場合の終止形は、殆ど「イン」となる事から、ここでの例文はすべて「イン」になっています。勿論、「ユン」でも構いません。
例文@ 「悪なしい、しいねえ」は、本来は「悪なしいしいねえ」と表記される事が望ましいです。目的助詞「ゆ」が省略される口語においては、目的語と述語を明確にするために「、」で切り離しています。但し、論文調でかつ長文の場合で、どうしても目的助詞「ゆ」を用いないと、スムーズな文解釈できないと思われる場合は、「ゆ」を用いましょう。
例文A 「叫びらったる」は「叫びゆん」の受動態「叫びらりいん」の連体形で名詞「うち」にかかります。「や」は存在動詞「やん」の「ん」が略された終止形です(「やん」の語尾「ん」は感嘆助詞「さ」が付く場合には、略又は促音便化されます)。「―うちやさ」は、例えば、「褒みらったるうちさや」とは、「すぐらったるうちやさ(なぐられるよ)」、「ぬらったるうちやさ」等と、他人を非難がまし言う場合に使う事が多いです。
日本語もそうですが、沖縄語においても、使役と受動からなる複合動詞もあります。例えば、「笑あさりいん」は「笑ゆん」から出発して受動態「笑ありいん」、さらにその使役態「笑あさりいん」まで行き着きます。個々の動詞等について文法論を読むより、散文を多く読まれる事をお薦めいたします。
動詞の受動態を使う文を受動文といいます。
受動態を作る動詞は、一種の複合動詞で、種類はラ行ユン・ティ動詞(第29講)です。
但し、通常、ユン動詞は終止形等が「ユン」ですが、受動態動詞の場合の終止形は、殆ど「イン」となる事から、ここでの例文はすべて「イン」になっています。勿論、「ユン」でも構いません。
例文@ 「悪なしい、しいねえ」は、本来は「悪なしいしいねえ」と表記される事が望ましいです。目的助詞「ゆ」が省略される口語においては、目的語と述語を明確にするために「、」で切り離しています。但し、論文調でかつ長文の場合で、どうしても目的助詞「ゆ」を用いないと、スムーズな文解釈できないと思われる場合は、「ゆ」を用いましょう。
例文A 「叫びらったる」は「叫びゆん」の受動態「叫びらりいん」の連体形で名詞「うち」にかかります。「や」は存在動詞「やん」の「ん」が略された終止形です(「やん」の語尾「ん」は感嘆助詞「さ」が付く場合には、略又は促音便化されます)。「―うちやさ」は、例えば、「褒みらったるうちさや」とは、「すぐらったるうちやさ(なぐられるよ)」、「ぬらったるうちやさ」等と、他人を非難がまし言う場合に使う事が多いです。
日本語もそうですが、沖縄語においても、使役と受動からなる複合動詞もあります。例えば、「笑あさりいん」は「笑ゆん」から出発して受動態「笑ありいん」、さらにその使役態「笑あさりいん」まで行き着きます。個々の動詞等について文法論を読むより、散文を多く読まれる事をお薦めいたします。
【応用問題】
次の日本語文の太字部分を受動文にして、沖縄語文に直しなさい。
@ 雨漏りがしたこの屋根も、もう修理されている。
A 沖縄語は一つの言語だと考えられます。
B 女の子は赤い靴を履かされ、うれしがっていた。
C 酔っ払いはみんなに、嫌がられるよ。
D こんなに爪を伸ばして!もう爪を切られる事になるよ。
答え:
@ 雨漏(あまむ)いすたるくぬ家(やあ)ぬ上(ゐい)ん、きっさ、くうさっとおん。
A 沖縄語(うちなあぐち)え一(てぃい)ちぬ言語(くとぅば)やんでぃち考(かんげ)えらりやびいん。
B 女(ゐなぐ)ん子(ぐぁ)あ、赤靴(あかふや)、くまさってぃ、いしょうさそおたん。
C 酔(ゐい)っちゃあや諸(むる)なかい、にさぶらりいんどお。
D かんし爪伸(ちみぬ)ばち!、なあ爪詰(ちみち)みらったるうちやさ。