うちなあぐち
@ 意地(いじ)ぬ出(ん)じらあ手引(てぃいひ、てぃいふぃ)き、手ぬ出じらあ、意地引き。A 幾(いく)けぬん手掴(てぃいじかあ)んされえ、なあ、手痛(てぃいざ)けえそおん。
B 親(をぅや)あ手近(てぃいぢか)さくとぅ、いいくる手(てぃい)壊(じ)きしいが行(い)ちん。
C 手(てぃ)んちゃまあ、手懐(てぃじ)きゆし(せ)え、手煩(てぃいわちゃ)れえ事(ぐとぅ)やん。
D 手(てぃ)ぬ技(ざ)し、儲(もう)きてぃ、手回(てぃまわ)しぬ行(ん)じょおん。
E 片(かた)手(でぃい)無(む)っこうや、手小(てぃいぐぁあ)びけんし、手押(てぅいう)さ合(あ)ちん済(し)むん。
F 手墨(てぃしみ)学問(がくむん)しん、手(てぃい)びけえ使(ちか)ゆるっ人(ちゅ)お何(ぬう)んならん。
G 手平(てぅんだ)ぬうっぴやてぃん、畑(はたき)え、手(てぃい)から放(はな)する'''むぬ(の)おあらん。
日本語
@ 怒ったら、手を出すな、手を出したら、怒りを収めよ。A 何回も手掴みしたら、もう、手首が痛くなってしまった'''。
B 親は近所だから、よく面倒見に行く。
C 悪戯小僧は手懐けるのは、手を煩わす。
D 手芸で、嫁せいで、生活が楽になってきた。
E 片手を失った者は、片腕だけで合掌しても良い。
F 学問をしても、手をぶらぶらさせるだけの人は役立たん。
G 狭くて小さくても、畑は手放すものではない。
【解説】
「手」の慣用句・言い回しは地方独自のものがあったり、変意していたりする事がありますので要注意です。
例文@糸満の諺です。「意地」は「意地」等の他も「怒り」の意味あります。「手引ちゅん」は「手を出さない」。
例文A「手掴ん」は「手掴み」。「手業」は「手(先)でする仕事」。「手痛」は「手首の痛み」。
例文B「手近さん」は「身近にいる」、「表通りに面している」等の意味。「手懐きゆん」は「よく世話する」、「手懐ける。
例文C「手んちゃあま」は「手でする悪戯」で「手んちゃあまあ」は「手悪戯する者」。「手煩れえ」は「手を煩わす事」。ここで「手懐きゆん」は、例文Bと異なり、日本語と同じく「手懐ける」の意味です。、
例文D「手ぬ技」は「手芸、刺繍」等の意味。「手回し」は日本語の「手回し」の他、「暮らし向きが良くなる(ゆとりが出る)事」の意味もあります。
例文E「手無っこう」は「手が切れるなどして無い者」で「手無っくう」、「手無おかあ」とも言います。「手小」は「片腕」の意味ですが、多くは「片腕(かたうでぃ)」を使います。「手押合あすん」は「手を合わせる」、「合掌する」の意味で、「手押し上ぎゆん」と言う地方もあります。
例文F「手使ゆん」は「空手を使う」や「空手の演舞をする」から転じて、「人が働いているそばで、ただ手をぶらぶらさせているだけ何もしない」の意味ともなります。但し、後者の場合は、多くは冗談で使います。
例文G「手平」は「掌」。「手平ぬうっぴ」は「とても狭いもの」。「手から放すん」は「大事なものを手放す」の意味。
「手」の慣用句・言い回しは地方独自のものがあったり、変意していたりする事がありますので要注意です。
例文@糸満の諺です。「意地」は「意地」等の他も「怒り」の意味あります。「手引ちゅん」は「手を出さない」。
例文A「手掴ん」は「手掴み」。「手業」は「手(先)でする仕事」。「手痛」は「手首の痛み」。
例文B「手近さん」は「身近にいる」、「表通りに面している」等の意味。「手懐きゆん」は「よく世話する」、「手懐ける。
例文C「手んちゃあま」は「手でする悪戯」で「手んちゃあまあ」は「手悪戯する者」。「手煩れえ」は「手を煩わす事」。ここで「手懐きゆん」は、例文Bと異なり、日本語と同じく「手懐ける」の意味です。、
例文D「手ぬ技」は「手芸、刺繍」等の意味。「手回し」は日本語の「手回し」の他、「暮らし向きが良くなる(ゆとりが出る)事」の意味もあります。
例文E「手無っこう」は「手が切れるなどして無い者」で「手無っくう」、「手無おかあ」とも言います。「手小」は「片腕」の意味ですが、多くは「片腕(かたうでぃ)」を使います。「手押合あすん」は「手を合わせる」、「合掌する」の意味で、「手押し上ぎゆん」と言う地方もあります。
例文F「手使ゆん」は「空手を使う」や「空手の演舞をする」から転じて、「人が働いているそばで、ただ手をぶらぶらさせているだけ何もしない」の意味ともなります。但し、後者の場合は、多くは冗談で使います。
例文G「手平」は「掌」。「手平ぬうっぴ」は「とても狭いもの」。「手から放すん」は「大事なものを手放す」の意味。
【応用問題】
例文・解説文を参考に次文の太字部分に意味に近い語句を左の( )内から選びなさい。
(手煩れえ事、手痛し、手んちゃま、手懐ゆしえ、手近い所お、手無っくう)
@ 大道(うふみち)え、車(くるま)ぬうかあさくとぅ、良(ゆ)うし。
A がんまりしいねえ、婆前(はあめえ)なかい、呪(ぬら)ありやびいんどお。
B 戦(いくさ)んじ、手(てぃい)無(もう)なとおる人(ちゅ)んまんどおいびいん。
C 手(てぃい)ぬ首(くび)、痛(や)まち、三味線(さんしん)ぬん、弾(ふぃ、ひ)ちゆさんなとおん。
D 御主前(うすめえ、うしゅめえ)、頓(とぅん)着(ぢゃく)すし(せ)え、何(ぬう)ん手乱(てぃいんじゃ)り(れ)えあらんさ。
答え:
@ 手近さる所お。
A 手んちゃま。
B 手無っくう。
C 手痛し。
D 手懐きゆし、手煩れえ事お。
日本語意訳
@表通りは車が危ないので気を付けて。
A悪戯をするとお婆さんに怒られますよ。
B戦争で腕を失った人も多いです。C手首を痛めて、三味線も弾けなくなった。
Dお爺さんの世話をするのは、何も面倒ではないよ。
例文・解説文を参考に次文の太字部分に意味に近い語句を左の( )内から選びなさい。
(手煩れえ事、手痛し、手んちゃま、手懐ゆしえ、手近い所お、手無っくう)
@ 大道(うふみち)え、車(くるま)ぬうかあさくとぅ、良(ゆ)うし。
A がんまりしいねえ、婆前(はあめえ)なかい、呪(ぬら)ありやびいんどお。
B 戦(いくさ)んじ、手(てぃい)無(もう)なとおる人(ちゅ)んまんどおいびいん。
C 手(てぃい)ぬ首(くび)、痛(や)まち、三味線(さんしん)ぬん、弾(ふぃ、ひ)ちゆさんなとおん。
D 御主前(うすめえ、うしゅめえ)、頓(とぅん)着(ぢゃく)すし(せ)え、何(ぬう)ん手乱(てぃいんじゃ)り(れ)えあらんさ。
答え:
@ 手近さる所お。
A 手んちゃま。
B 手無っくう。
C 手痛し。
D 手懐きゆし、手煩れえ事お。
日本語意訳
@表通りは車が危ないので気を付けて。
A悪戯をするとお婆さんに怒られますよ。
B戦争で腕を失った人も多いです。C手首を痛めて、三味線も弾けなくなった。
Dお爺さんの世話をするのは、何も面倒ではないよ。