うちなあぐち
@ 空物(からむん)とぅ空茶(からざあ)びけえ、みせいねえ、貧(ふぃん)相者(すうむん)ぬ如(ぐと)とおん。A 空酒(からざき)、ちゃあ飲(ぬ)みいしいねえ、酒(さき)がくがなゆら。
B 空地(からじい)ぬ上(ゐい)ん空床(からゆか)ぬ上ん、足(ふぃさ)まんちしいねえ足ぬ痛(や)むん。
C あぬっ人(ちゅ)お、空威張(からいば)いさあに、、空咳(からざっくい)びけんそおん。
D 何(ぬう)ん食(か)まんようい、酒飲(さきぬ)むくとぅどぅ、空嘔(からゐいばち)そおる。
E 木薪(だむん)燃(め)えち後(あとぅ)ぬ空灰(からふぇえ)、畑(はたき)んかい持(む)っち行(ん)じ取(とぅ)らし。
F 長(なげ)えさ雨(あみ)ぬ、降(ふ)らな、まあんくん、空渇(からがあ)きそおん。
G 亡(ま)あちゃる人(ちゅ)ぬ空骨(からふに)ぬ供養(くよう)ぬ為(たみ)、空御花(からんぱな)うさぎら。
H 弦(ちる)ぬ鳴物(ないむん)ぬ空弾(からば)んち(ちぇ)え、良(ゆ)う響(ふぃび)ちゅん。
日本語
@ おかず無しの飯とから茶だけ、召し上がると貧乏みたい。A ストレートの酒を飲み続けると胃癌になるのだろうか。
B 地べたでも空床でも、正座すると、足が痛む。
C あの人は。空威張りして、空咳だけしている。
D 何も食べずに酒を飲んだから嘔(からえずき)しているのだ。
E 薪を燃やした後の灰は、畑に持って行ってくれ。
F 長らく、雨が降らず、どこもかしこも干上がっている。
G 死者の亡骸を供養する為に、御花米を供えしよう。
H 弦楽器の開放弦は、良く響く。
【解説】
例文@「空物」は「おかずなどのないご飯だけの食事の事」で「空米(からめえ)」とも言います。
例文A「空酒」は「つまみや食事をとらないでのむ酒」又は「水等で薄めない酒」の意味です。
文例B「空地」は「地べた」。「空床」は「何も敷いてない床」。
例文C「空威張い」は文字通り「空威張り」。「空咳」は「空咳(からせき)」。
例文D「空嘔(からゐいばち)」は「からえずき」。
例文E「空灰(からふぇえ、からへえ)」は「薪を燃やした灰」。「木薪」は「薪(たむん)」と同じです。
例文F「空渇き」は「井戸や川が干上がっている事」。
例文G「空骨」は「白骨」又「亡骸」。「空御花」は、「洗ってない祈願用の米」。「ぱな(花)」は「はな」の「古音」で北部や先島地方に残っています。
例文H「空弾んち」は「弦楽器における開放弦」又は「開放弦を弾く事」の意味です。
例文@「空物」は「おかずなどのないご飯だけの食事の事」で「空米(からめえ)」とも言います。
例文A「空酒」は「つまみや食事をとらないでのむ酒」又は「水等で薄めない酒」の意味です。
文例B「空地」は「地べた」。「空床」は「何も敷いてない床」。
例文C「空威張い」は文字通り「空威張り」。「空咳」は「空咳(からせき)」。
例文D「空嘔(からゐいばち)」は「からえずき」。
例文E「空灰(からふぇえ、からへえ)」は「薪を燃やした灰」。「木薪」は「薪(たむん)」と同じです。
例文F「空渇き」は「井戸や川が干上がっている事」。
例文G「空骨」は「白骨」又「亡骸」。「空御花」は、「洗ってない祈願用の米」。「ぱな(花)」は「はな」の「古音」で北部や先島地方に残っています。
例文H「空弾んち」は「弦楽器における開放弦」又は「開放弦を弾く事」の意味です。
【応用問題】
例文・解説文を参考に次文の太字部分に意味に近い語句を左の( )内から選びなさい。答えは下欄です。
(空酒、空騒じ、空待ち、空乾き、空骨)
@ 空米(からめえ)びけん食(た)みいねえ、食(か)みぶらありなゆんどお。
A 昔(んかし)え、さあいないねえ、やあさ死(じ)にする人(ちゅ)ん居(をぅ)たんでぃさ。
B 洗骨(しんくち)え、なれえ、骨(ふに)なてぃから、すし(せ)えまし。
C 強(ちゅう)ばあ振(ふ)うなあし、何(ぬう)ん糅(か)てぃらんようい、酒(さき)飲(ぬ)むし(せ)えあらん。
D ハープお諸(むる)弦(じる)、指(いいび)なかい押(う)すらんようい、弾(は)んち鳴(な)らすんでぃさ。
答え:
@ 空物。
A 空渇き。
B 空骨。
C 空酒。
D 空弾んちし。
日本語意訳
@米だけ食べると、栄養不足になるよ。
A昔は旱魃になれば、餓死する人もいたとさ。
B洗骨(註)は、できれば、白骨になってからした方が良い。
C強がって、薄めないで酒を飲むものではない。
Dハープは全ての弦を開放弦で鳴らすのだとさ。
註:嘗ては「洗骨」の習慣がありました。
例文・解説文を参考に次文の太字部分に意味に近い語句を左の( )内から選びなさい。答えは下欄です。
(空酒、空騒じ、空待ち、空乾き、空骨)
@ 空米(からめえ)びけん食(た)みいねえ、食(か)みぶらありなゆんどお。
A 昔(んかし)え、さあいないねえ、やあさ死(じ)にする人(ちゅ)ん居(をぅ)たんでぃさ。
B 洗骨(しんくち)え、なれえ、骨(ふに)なてぃから、すし(せ)えまし。
C 強(ちゅう)ばあ振(ふ)うなあし、何(ぬう)ん糅(か)てぃらんようい、酒(さき)飲(ぬ)むし(せ)えあらん。
D ハープお諸(むる)弦(じる)、指(いいび)なかい押(う)すらんようい、弾(は)んち鳴(な)らすんでぃさ。
答え:
@ 空物。
A 空渇き。
B 空骨。
C 空酒。
D 空弾んちし。
日本語意訳
@米だけ食べると、栄養不足になるよ。
A昔は旱魃になれば、餓死する人もいたとさ。
B洗骨(註)は、できれば、白骨になってからした方が良い。
C強がって、薄めないで酒を飲むものではない。
Dハープは全ての弦を開放弦で鳴らすのだとさ。
註:嘗ては「洗骨」の習慣がありました。